メモ:なんか予防接種を受けさせる前に、強引にコロナを収束に持っていこうとしてないか?
FYRE:夢に終わった史上最高のパーティ 2019
監督:クリス・スミス
:ビリー・マクファーランドとラッパーのジャ・ルール(要塞警察のリメイクに出てた)はFYREアプリのプロモーションのため、フェスを企画する。
しかし、そのフェスの企画は
いつのまにかバハマの孤島での超リッチなフェスパーティに変貌。
概要から細部の詳細まで、あらゆる事を検討するよりも早く
プロモーションが大々的にSNS等で開始されてしまう。
企画に携わった一人が、この島には大勢の人は宿泊できないよ、と提言するも、その人物はクビにされてしまった。
不穏な空気が漂う中、ポジティブなビリーに引っ張られ、刻々と迫る開催の日に向け準備が進められる……
だが
島が使用不可になって、会場が島じゃなくなっちゃった!
水道がひけないぞ!!
時間が無さすぎて、豪華なヴィラが建てられないんで、宿泊は非常用テントに変更だ!!!
という妥協に次ぐ妥協がぎりぎりまで続けられ、それは参加者には伏せられたままだった。
そして……
遂に前日夜に雨が降り出した。
感想:バレ無し
毎度おなじみ、Netflixの面白ドキュメンタリー。
いや、面白いって言ったらいかんのだが、引き込まれるんだから仕方がない。
で、まあ、今回は人が死なない!
でも、多分上の二つよりも遥かにヤバいです。
笑っちゃうんだけど笑えねぇよ! と誰もがツッコむこと必至!
人によっては、視聴するとすげぇヤバい事になるんじゃねえかな……
とりあえず見始めて
あ、こいつに似た奴の所為で、昔酷い目に巻き込まれた――
そう感じたあなたは、すぐに視聴を止めるんだ!!
で、私としては、ややお薦め。
面白いんだけども、ネット用語を意味まで完全にわかっていないと、咄嗟に字幕の内容が頭に入ってこないのよね(つまりおっさんにはキツイ)
あと、幾つかのシーンで画面両サイドに別々の字幕っていうのをやられて、目が付いていけなかったw
以下ネタバレ感想
ファイアフェスの話はやっぱり、薄っすら知っているなぁぐらいだったんで、『へえ、セレブはすげぇなあ』ってすっかり茶飲みおっさんモードで見始めたんだけど、まあ、物凄い勢いで不穏になっていくのね。
いや、そこで、もうちょっと色々つめといたほうが……
ってのがホントーに何ヶ所もあんのよ!
だって最初は孤島でフェスよ?
え? 水道とか電気とか、トイレとかどうすんだろ?
って思うじゃん?
そしたら、まず物理的に人が大勢泊まれないって……
で、最初は主催者のビリーとジャも、あー、なんか妙な二人組だなー、お気楽だなーとか見てたんだけど、どんどん切迫していくのに
ビリーは、全く具体的な事を言わず、それどころか規模を大きくしようとするし
ジャはテキトーなこと言って酒飲んでるだけ
いや、これ詐欺だろって誰でも思うじゃないの?
なのに、フェスが失敗した後のジャの一言
詐欺じゃない!
広告が間違っていただけだ!!
だから、そういうのが詐欺なんだっつーの!
いや、ホントに笑えるけど笑えないんですよ、これ。
だって大勢が、必死にフェスを成功へ導くために頑張ってるわけですよ?
で、必死に助言や妥協案を提示するんだけども、それをビリーとジャがことごとく握りつぶしていくのね。
そしてお約束のトラブルが次から次へと起きるんだけど、それが大体予想外の方向へ滑っていくのよ。
例えば、水道インフラ無理なんで、ミネラルウォーター大量発注!
関税で止められ、役人と取引だ!
でも当座の金が無い!!
……スタッフの一人(結構な大物)にビリーはこう言いました。
シャワー浴びて、あいつと寝てくれないか。
ジョークだと思うよ、うん、ジョークだとね……。
ともかく、各々が頑張れば頑張るほど、破滅の度合いが増していくわけですよ。だって、全員が努力しながら絶対にフェスは間に合わないって確信してるんだもの。
とどめに前日夜から雨が降ってきて、地面がぐしゃぐしゃ。テントの中にあった高級ベッドの代わりに用意されたマットレスがびちょびちょになっていくのを見て、スタッフの一人が大笑いしてしまうくだりは、傑作すぎて笑いながら泣きそうになってしまったわ!
たしかに、ああなったら、もう笑うしかないわな……。
ちなみにSNSでの拡散も
最初は大勢のフォロワーがいるインフルエンサー*1の発信から始まり
最後はウルトラ粗末なチーズサンドの写真でとどめを刺される
という完ぺきなオチを迎えるのでありました。
いや、もう、仕込みなんじゃないかと思っちゃうくらいに完璧にオチるのよw
一方でお客さんたちなんだけど、ウェブ上で告発サイトまであったのに、殆ど現地に行ってしまうという恐怖。
ネットの情報を鵜呑みにするのは良くない。
でも、肯定も否定もあったら、どっちを信じればよいのか
多分、そこで最後に信頼を寄せたのが、有名なインフルエンサーが宣伝したのだからって点だと思うのね。(だからして彼ら彼女らは訴えらたんだろうな)
そういう意味では、自己責任という面もあるのかなとは思うんだが……まあ、暴徒化するのは違うんじゃねーかな…… (嬉しそうに周囲のテントを破壊しまくったと言ってる奴がおったが、なんかもう、そういう連中が集まってたのかって偏見が生まれそうだよ)
そしてですね、最悪なのはこのフェスに関わってしまったという時点で関係者全員が胡散臭く見えちゃうって点なのね。
給料がもらえなかった現地の人とか、レストランの女将さんとか、ホントに可哀そうだし、ギリギリのギリギリまで奔走したスタッフ達、フェスに一切タッチしていないアプリを会社で製作していた人たちだって悲惨なのよ。
でも、ビリーとジャがやったのは完全に詐欺だから、それに関係した時点で、そう思われても仕方が無くなっちゃうわけでね……。
いやあ、レストランの女将さんなんか勲章挙げても良いんじゃねぇかと思うんだけども、ビリーとジャは何とも思ってねぇんだろうな。
とはいえ、ビリーとジャは、それこそ無邪気に
すっごくイカしたフェスをやるんだ! っていう熱意をもってて、それに当てられた皆が崖めがけてまっしぐらに走った結果フェスが失敗した!
そういうことは、偶にはあるよ!
っていうテンションなのね、この番組。フェスが終わるまではね。
で、反省会でジャの『広告が間違ってただけだ』発言が出たりするんだけども、問題はその後よ。
ビリーは訴えられました。
で、保釈中にフェス参加者の名簿を使って
お金を振り込んだら有名人に会えるよ!
すげーいい席のチケットとれるよ!!
っていうメール詐欺を堂々とやってました。
これよ、これ!
この最後のくだりで、この作品、いきなりホラーになるのね。
今の今まで見てきた映像の意味が、ぐにゃって歪んじゃうのね。
(なんか、ジャですら被害者に見えてくるような)
もう完全にアレなんだよ、このビリーってのは!!
(ソシオパスってやつかな?)
殺人鬼は出てこない。
人も死なない。
だけど、こういう奴は、すぐそこにいる。
そして、今はそういう事態にいつ巻き込まれておかしくない時代であると判ってはいるが、あえて無視している事実のかさぶたを剥がしてきやがるんだよ、この番組はwww
いやあ…………もう、言葉が出ねぇっすww
ちゅーわけで、かなり危険な作品なんで、鑑賞には要注意で!!
以上!!