メモ:うちのps4は無線でつなぐと、やたらと回線が切れる。ルーターが目の前にあるのに……。
ザ・リチュアル いけにえの儀式 2017
監督:デヴィッド・ブルックナー
主演:レイフ・スポール
ストーリー
:大学を卒業して幾年月、ルーク達仲良し五人組は自分達の友人関係がそろそろ限界なんじゃないかと感じていた。とりあえず、それは置いておいて毎年恒例の旅行の計画をパブで話し合う五人。
五人組の一人ロブは、スウェーデンの大自然を歩き回らんか、と提案するも
ダルいとあえなく却下。
だが、そのパブの帰りにルークは飲み足りないと、ロブを伴ってコンビニに入店。
そこはコンビニ強盗の真っ最中だった。
咄嗟に隠れたルーク。
強盗はロブから結婚指輪を取り上げようとする。それは勘弁してくれとロブ。
その抵抗に興奮した強盗の一人は、ロブを撲殺してしまう。
しばらく後、ロブの言っていたスウェーデンにハイキングに来た四人。
だが、一人が足をくじき、近道をするために森を通り抜けようとした為に――
感想:バレ無し
ああ、好きです。
面白いです。
特筆すべき点は無いのだけれども、抑える所はきっちり抑え、高望みはしないスゲー渋い所に打ちこんでくるような映画。
特にお薦めはしないけれども、もう一回ぐらいは見ても良いかも。
以下ネタバレ感想
簡単に言うと
モキュメンタリーじゃない、凄く判り易いブレアウィッチ。
森に入ったら出られなくて、一人一人死んでいき、凄く悪い怪物が出てきて、主人公が何とか生き延びます。
ね? 簡単でしょ?
で、この怪物ってのが
ヨトゥン*1なんですよ。
これがとても良くできてる。
もののけ姫のシシ神様を凶悪にしたようなデザインで、人をとって食えそうな10メートルくらいのサイズ。
これが、見渡す限りの木立に隠れながら、ちらちらと巨大な姿を見せ始める中盤の緊張感!
クライマックスで燃え上がる炎をバックにしたシルエット!
モンスター映画として、かなりいい感じですな!
あとは登場人物が少ないので、交わされるドラマが割と濃厚。
ヨトゥンに精神攻撃を受けて、悪夢と幻覚に襲われ
疲労と飢えで仲間割れが始まるわけだけど
その根底に流れているのが、ストーリーで紹介したコンビニ強盗の事件で咄嗟に隠れたルークを責めたい、でも隠れたのも判る、という実に人間臭いアレがね!
友人の一人も「お前を責めたいのかどうかも判らない」ってな感じだし
足をくじいてうざさ爆発、主人公に暴言を吐きまくるうざいデブが、最後の最後に「お前だけは逃げるんだ」と妻への遺言を託すとことか
ああ、こいつら友達なんだな、と切ない感じがビンビンでねぇ……。
で、ヨトゥンなんですけどね、これがキングの『1408』と同じ過ちをして敗北するってのが良いんですよ。
ヨトゥンは自分を信奉する人間を欲していて
主人公のルークがヨトゥン信者たちの家から脱出する際に火を点けたもんだから
興奮しちゃったか、自分の信者たちを皆殺しにしちゃったのね。
で、目を付けていたルークを信者にするために
土下座を強要するのよ。
その時に、ルークに幻覚を見せまくるわけ。
これ、本編中でも何度も何度も見せられた幻覚
ロブが殺されたコンビニ
なんだけど、これが扉の向こうや、森の中に突然現れるインパクトが凄いんだが
これを何度も見せ続けた結果
ルークは、今度こそは隠れた場所から飛びだそうとする
つまり成長しちゃうんですよ。
こうして
永劫を生き、信者に信奉の代わりに長寿を約束する停滞の象徴であるヨトゥンは
前に進み続ける人間であるルークに追いつけず敗北するのですな。
いやー、綺麗に終わりすぎてる感もあるけれど
森を抜ける=迷いから抜ける
っていう定番のオチをきっちりやってくれて私は大満足です。
繰り返すけど、お薦めするほどの映画じゃないけども
暇と機会があれば、見ても損はしないんじゃないかしら。
という感じです。