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呪いの館 血を吸う眼

メモ:岸田森は本当に良い役者だと思う。怪奇大作戦は鉄板だけど、個人的には「ダイナマイトどんどん」のおそ松くんのイヤミみたいな服を着て嬉しそうに跳ね回っているのが好き。名(迷)掛け合いの「ポジションは?」「サードを少々」はいつ観ても面白すぎる。

 

 

 

呪いの館 血を吸う眼 1971

監督:山本迪男

主演:藤田みどり

高橋長英

 

ストーリー

:海辺で遊んでいた少女は、子犬を追いかけて走るうちに異様な洋館に辿りつく

いきなり組み付いてくるメイクのし過ぎで誰が誰やらな大滝秀治の手をかいくぐり子犬を追いかけ館に足を踏み入れると、ピアノの前に女性の死体!

そして振り返ると

目が金色で口元に血がべったりの岸田森

 

感想:バレ無し

血を吸うシリーズ第二段。

結論から言いますと、シリーズで一番つまらない、かな?

ネタに飛躍が感じられないのと

『ドラキュラを日本に訳してみました』にちょっと無理がある

とはいえ、岸田森の吸血鬼役は絶品で、それ故に非常に歯がゆい!

あと、もうちょっとなんだけどなあ!

まあ、これは次で解消されるからいいんですけどね、という箸休め的な作品

 

以下(すでに色々バレてるが)ネタバレ感想

 前作より10分増えて81分。

それなのに中だるみが感じられたのは、やはりドラキュラにこだわりすぎてしまったせいだろう。

湖畔のペンションに送られてくる棺桶、というシチュエーションはいいのだが岸田森演じる吸血鬼は、遺伝による病気で発症した症状みたいな物で、だから感染するのは理解できるのだが、棺桶いらなくね? って誰でも思っちゃうんじゃなかろうか? 

ついでに言えば、幼少の頃一度見ただけの殆ど何の繋がりも無い主人公に執着する理由が無い。

え? ロリコンだったの? と一瞬真剣に考えてしまった

 

まあ、主人公のトラウマにシンクロして寄ってきたと見えなくもないけど

そこでいきなりオカルトに行くのも、なんだかなあと感じてしまう。

 

いや、前作も次作もそういう部分があるんだけど、雰囲気で一気に見せる事ができてる。でも今作はそれがまるで駄目。

岸田森殆ど台詞が無いってのも致命的。

たたずまいが最高なのに、唸るだけってのは……。

 

あとは湖畔と、洋館の位置関係も何だか判らない。

そこがテレンス・フィッシャー版ドラキュラと似てるってのが、また変な感じだ。

 

スーパーの女で鮮魚チーフをやっていた高橋長英が主人公を補佐する若い医師役でいい感じの魅力を振り撒いているだけに、主人公はこっちの方がドラキュラとして映画に筋が通ったのではないかな、と考える次第である。

 

ただ、横っ跳びでガラスをぶち破って廊下に現われる岸田森の勇姿

元は取った気になれるので、一度は見ていただきたい作品。

 

暇ならば是非!