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モンスターハンター:レジェンド・オブ・ザ・ギルド

メモ:うちの地元のワクチン予約が全滅過ぎる。一回目を打つのは下手すりゃ来年か?

 

モンスターハンター:レジェンド・オブ・ザ・ギルド

監督:スティーブ・ヤマモト 2021

日本版声優

陽気な推薦組ことエイデン内田雄馬

無能筆頭リーダーことジュリアス星野貴紀

やたらとエロい筆頭リーダーの古い友人ガンナーことナディア:林真理花

そこらにいた操虫棍使いの女性ことマエ嶋村侑

人語ペラペラ野良メラルーことノックス佐藤せつじ

 

ストーリー

限界集落ティンベン村に住まうエイデンはハンターに憧れる若者である。

ある日、彼は盗まれたガーグァの捜索中、単独で行動するドスランポスに襲われる。そこに割って入った筆頭リーダーことジュリアス。

彼はある調査と警告のためにこの地を訪れたという。

ジュリアスと共に森の奥に踏み込んだエイデンは、古龍渡りという現象から引きおこされる災厄が村に迫っていると知らされる……。

 

感想・バレ無し

:うーん、ぶっちゃけ出来は悪い

いや、ぱっと見は良いんだ。でもしばらく見続けると、モンハンやってる人間は誰でも彼でも溜息とか苦笑いが出るんじゃねーかなあ。

まあ、悪い点は色々あんだけども、最大のアレは尺の短さだわなあ。

なんと一時間切ってんのよ

これ、あと30分あれば、結構面白かったっていう人が増えるんじゃなかろうか。

 

以下ネタバレ感想

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは良い点から。

誰もが思うところだけど、ともかく出てくるモンスターが多い!

古龍渡り*1の際に起きる暴走の中に何気にテツカブラがいたり、やあどうもって感じでイビルジョーが出てきて、ババコンガバチバチやりあったりするのよ。

こういうのが実写版でも観たかったわけでね、まずは満足!

 

で、実写版の感想の時にも書いたんだけども、ちゃんとモンハン世界での生活が描写されてるのね。ここが非常に良かった。辺境ののどかな村と、そこを守ろうと粋がっている若造という構図はベッタベタなんだけども、このベッタベタができてなけりゃあ論外なんですな。

 

んで、所々にぶっ込まれるモンハンネタ!

最終決戦のパーティが五人とか(確か五人パーティはパーティメンバーが死ぬ不吉な伝承があるとかなんとか)、MHWお馴染みの救難信号弾肉焼きとかね。

ボスキャラであるナナ・テスカトリもちゃんと撃退扱い!(一応、古龍ってのは死なないことになってる

あとは武器の種類の豊富さ!

双剣! ヘビィボウガン! 操虫棍

そしてまさかまさかのスラッシュアックス!!

即席だけどもちゃんと撃龍槍落とし穴! 麻痺攻撃もあるぞ!

 

で、登場人物が多いから、ちゃんと連携して戦うわけ。

特にメラルーのノックスとエイデンの段々息があってくる感じとか、ゲームのお供っぽくて良いんですなあ!

 

ゲーム本編とのリンクも、冒頭がMHW五期団船内で、成長したエイデンが勝ち気な推薦組に昔話をするっていう、割と堪らない始まりをしたりしてですね、中々ニヤニヤできるんじゃないかと。

いやあ、モンハンしてるよね!

最高!!

 

……って見終わった後に言いたかったんだけどねえ

終わった後の感想はほぼ真逆。

ダメだこりゃ、でしたな。

 

はい、以下悪い所。

 

 で、まあ、まずは尺の短さね。

いや、尺が短くたって面白い作品はいっぱいあるのよ。

でもね

それはちゃんと脚本上でネタを精査して構成しているわけ。

でもこの作品は、ともかくぶっこめ! って感じでネタを入れすぎなんだよね。

結果、エイデンの成長譚としては物凄くぶつ切りで納得いかない。

操虫棍使いのマエがクライマックスのナナ・テスカトリで絶命するんだけども、彼女の残した日誌が最後に流れて、エイデンに意思が受け継がれていくとするなら、彼女との交流をもっと描かなければダメでしょ?

宴会の後にちょっと話しただけじゃねえ……

ってか、エイデンはジュリアスとの子弟問答があるわけでね、どうしてもマエとの交流は印象が薄くなるのよ。なのに最後のモノローグがマエじゃあ、どうにもボンヤリしすぎでしょ?

だったら、クライマックスでマエとエイデンが共闘すりゃあいいのに、エイデンはずっとダムで作業してんのよ。まあ、訓練所も出てない半人前がナナとタイマン張れってのも無茶だけどさ(イビルジョーとは戦ったがw)そこを成立させるのが物語の面白さだと思うんだけどねえ。

いや、実のところ、子弟問答もあまりうまくいったないんだよね。

どうにもジュリアス自体も尺の関係か、判断ミスしまくりだし、言葉が軽く感じられるのな。エイデンのまっすぐさと愚かさ、若さの対比になってるキャラじゃなきゃダメでしょ。台詞だけでクシャルダオラの因縁をやられてもああそうですかってなもんですよ。

ナナ・テスカトリと村の近くで対決するのに、村人を一切避難させないって観てる人間は誰も納得しないでしょ

 

ってか、ナナ・テスカトリ最後にダムの水を直で食らって流されたけどさ、冒頭のエイデンの釣った魚食った奴、あれが最後に一撃食らわせると思ってたよ。

あれ、なに?

ただのドスマグロ?

 

で、そんなぶつ切りかつ説明不足の物語を更にガッカリ方向に傾けるのが、戦闘シーンの酷さね。

いや、ぱっと見は良いんだよ? 静止画とかはね。

ただ、動くとなるとさ、まったく重さが感じられないのよ

いや、モンハンのゲームでも実は重さってあんまり描写されてないんだけども、それをアニメで忠実にやったらダメでしょ。

エイデンと最初に戦うドスランポスって鳥竜種ってぐらだからさ、そりゃ軽いかもしれないけどさ、あいつ7~8メートルあんのよ

飛び掛かられたのを半人前のエイデンが両足でぽーんと蹴っただけで吹っ飛ぶんじゃあダメでしょ? 獲物襲えんでしょ?自分の重さで動きを封じるわけだし

しかも、なんでか知らんけど、異様に効果音が小さいんだよこのアニメ。だから、物体の軽さが加速するわけ。

モンスターも岩も巨木も全部段ボールみてぇなの

ナナ・テスカトリの炎とかさ、ゲームだとねっとりしていて重さが感じられるんだよ。

それすら軽い!

だから折角の粉塵爆発の勢いがフワ~ッとしすぎなんだわ

 

で、死亡描写ね。

モンハンでハンターの死亡描写を入れる、という英断は買う。

んで、スラッシュアックス使いの山奥の鍛冶屋が無残にもゼロ距離でブレスを食らい続けて消し炭になるってのも納得できる。(それをギリギリ画面の端に映すって言うのもかなり良い

なのにマエをああいう風に描写したのは何で?

いや、ナナ・テスカトリに食い殺されるんだけどさ、mhwお馴染み、地味に嫌な腰が抜けた状態になって動けなくなった所をゆっくりと食われるのよ。

まあ、趣味が悪いのは置いとくわ

でも、その遺体の描写をカット。

いや、遺体が見たいわけじゃないけども、エイデンにハンターとしての心得を受け継がせる役のキャラが、まさかの画面外処理で退場ってどうよ?

(欠損とか流血無しで)ボロボロになってエイデンの所にぶん投げられて、こと切れればいいじゃないの? お母さん、とか言ってさ。

そういうハンターとしての最後ってのをエイデンは見せつけられて(まあ、その前にスラアク使いが消し炭なってるけども)、それでもハンターになりたいってなるから、成長譚としての感動がくるわけじゃない?

それが無い。

全く無い。

いや、だからてっきり重傷で動けないのかと思ってたら、ラストに土饅頭に操虫棍ぶっさしてあって吃驚っすよ

ってか、村を救った英雄を土饅頭で埋葬すんなよ!!

 

あとね、イビルジョーだよ。

重さの描写がないから、まあ貧相

しかもババコンガと割と良い勝負って……イビルジョーって古龍にも襲い掛かる食欲しか頭にないやつでしょ?

あれが、村の近くにいたってだけで、あの一帯はもうダメだろ

ってか、ナナ・テスカトリ襲いに行くだろ?

まあ、操虫棍の虫が主の足を引っ張って安全圏に移動させるシーンとか、そういうのはアニメっぽいディフォルメで良いとは思うんだけどもさ、それをイビルジョーでやんなよ……

あとは、ババコンガの尻尾で持ってきたマヒダケが人の頭位のサイズだとか、それで作った麻痺弾一発でイビルジョー麻痺とか……

こう、なんかさあ……モンハンを10回くらい遊んだやつが、適当に資料と動画だけ見て作ったような雑さが感じられるんだよね

 

つーわけで、ジョボ姉さんのモンハンと比べても

どっちもどっちもぉ!

という感じですな。

いや、予算の関係はあったかもしれないが、これ、リミテッドシリーズでやれって。

3回くらいに分けてやってりゃ大好評だったと思うんだけどなあ

なんか、これから色々展開するらしいけども、それでこの作品の評価がひっくり返るとはとても思えないっすねって出来です。

とはいえ、一時間いかないのでダメージは少ないやも……。

 

以上!

*1:MHWの根幹にある現象。古龍と呼ばれる強大な存在が定期的にある場所に向けて渡りを行うのだが、その際に生態系を滅茶苦茶にしていくわけですな