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シン・エヴァンゲリオン劇場版: | |

メモ:私の隣に座った男子! ポップコーンとドリンクをガッツリ買って準備万端のようだったのに、開始20分で退席→帰ってこない ってのはどういうことDie?

 

シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 2021

総監督:庵野秀明

監督:鶴巻和哉 中山勝一 前田真宏

主演:緒方恵美

林原めぐみ

宮村優子

立木文彦

三石琴乃

石田彰

坂本真綾

 

ストーリー

:え~、カフカの審判みたいな不条理糾弾アニメのQのラストからこっち、シンジ君一行はまだ歩いていた。

で、まあ、色々あって、人類補完計画が発動する!

 

感想バレ無し

:偶々仕事が休みだったので、初日初回に観てきました。

で、まあ当然ながら一本の映画としてはまるでダメ

最低でも、新劇版全部、できるなら旧シリーズと劇場版全部を見てないと話についていけないと思う。

んで、面白いかって―と、実に微妙

見事に完結しているとは思うけども、激怒する人や、つまんねーなとガッカリする人が大勢いると思う。

私的には、面白くもつまらなくもなく、興味深い映画だった。

いや、良い点はたくさんあるけども、悪い点もたくさんありすぎる

だから色んな感情が相殺されちゃう映画だと思うのね。

あと、エヴァって微妙に時代からずれてるんじゃねーかなって思ってたんだが、それが完全に表に出ていたと思う。

だから、ここで完結して正解ですわな。

 

以下ネタバレ感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちゅーわけで、終わりですな。

新劇版には活劇としてのエヴァンゲリオンを期待していたんだけど、それは残念な方に結実してしまいました

今回ぶっちゃけ、舞台劇的な場面が多くてですね

アニメでしかできないパートアニメにしたらつまんねーだろってパートが交互に来るもんだから、かなり平坦な気持ちにさせられるんだよね。

 

で、肝心の内容の方っすけど、初見時の感想としましては

サプライズが殆ど無く、今まで語ってきたことを解りやすく再提示しただけかな、と。

とはいえ、それを全部チャラにできるサプライズが一個あるんだけれども……

 

一人の少年の内面を凄く丁寧に描いて、父親との対話から、現実に向き合って第一歩を踏み出す。旧劇版ではここで急に間を詰めたので拒絶されて終わるんだけども、今回は自分から手を握りなおして適度な距離感を持って一緒に歩きだして終わり。

いや、一見ハッピーエンドのような感じだけども、旧劇版のアスカもあの後、悪態をつきながら一緒に歩きだしたんじゃねーかなと思うのよね。(まあ、首絞めたんで距離はとられるとは思うけども

だから、違うようで同じじゃねーかなーと思っちゃったのね。

となると、今作と旧作の差はほぼ無いのじゃないか。グロシーンを減らして、テレビ版のラストを細かくやっただけなんじゃないか、と。

からして、観ていて、「まあ、そうだわな。そうなるよな」って感想しか出てこねーんだよなあ。

 

ちゃちいCGを使ってまで、エヴァンゲリオンという虚構を強調して、エヴァという呪縛・要するにエヴァっていう作品からみんなが退場してもう戻ってきませんって演出も、ああ、はいはいって感じでね。

 

それとなあ、前半の日常アニメよ。

シンジ君の復活と奮起を促すために必要な尺だったんだけども、それにしたって退屈してくる

今回、ここが一番の問題だと思う。

エヴァのキャラだけじゃあ、もう間が持たなくなってるんだわ

面白い日常パートって、延々と観てたいもんだけど、これ、ちょっと厳しい

そりゃ委員長とトウジの赤ちゃん見れたのは嬉しかったけども、一番交流を持った綾波は消えちまうし、シンジ君は割と没交渉だし、小ネタ色々ぶっこまれても、ヤマアラシの絵本とか、うーん、ファンはくすっとくるかもしらんけども……。

 

それと、えーと、ヴィレ? だっけ?

あのクルーとか、何人も出したけど、明らかに扱いに困ってるよね?

最後の方で、全員棒立ちで叫び出した時は、酷い日本映画のパロディやってんのかとギョッとしたんだけども……え? あれ、そういうこと?

 

いや良い点も多々あるのよ。

物量で押してくる戦闘シーンとか少ないけども、流石のクオリティ。
でも、見せる戦闘ってよりも、作り手が満足する戦闘の描き方だったように思う

なにより、あらゆるエヴァの完結編として、最後が巧くまとまってると思うのよ。

最後に示される意外なカップリングもじっくり考えると納得できるしね。

特に、存在意味が判らなかったマリが実は、綾波の母性と、カオル君の親友感、アスカの良い方の強引さ、ミサトさんの豪放さを併せ持った、シンジの理想の女性だったってのが吃驚!(これがこの映画唯一にして最大のサプライズだ!!

というか、あのラストから逆に解釈するならば、シンジの目から見たマリを、頭の中で複数人に分けていくと、綾波、カオル、アスカ、ミサトができるということかな?

それでもマリの正体は判らずじまいだが、それで良いんですな

何しろ、シンジはマリに興味を持ったのが、最後の最後だったから、手を取り合って走り出したあの後に、色々知っていくわけだからね。

それと、ラストの駅のホームね。

新しく出来上がった世界では、今までの事はシンジの一瞬の妄想で、本人にとってすさまじく深刻な問題も一瞬の事でしたって展開も、ベタだけども、独特の余韻があって大変良い。(あの世界、現実風景にアニメキャラが歩いてるっていう、劇中のアレのナニを継いで、現実と虚構がちゃんと入り混じってるてのが更に良い!

 

 

あと声優陣の演技がホントに凄いのよ

特に緒方さんは、うめーよ!

もう最高すぎて何もいう事ねーよ!

林原さん、宮村さん、坂本さん、石田さんも、三石さんも、まあ凄い!

特に宮村さんのアスカは、過去最高だったかな。

からして、アスカが最後の最後に、自分の帰る場所に気が付くところがねぇ!

単純にシンジとくっつくのかなと思ってたところに、あれだから、あそこが一番感動したかもなあ。

んで、出番は極少なのに、一番おいしい所をさらってく山寺さんも最高!

そして立木さんの発狂演技すげぇ!!

ちゃんと緒方さん(つまりシンジ)の発狂演技に寄せてるというか、もう胸が張り裂けそうな感じが伝わってきて、素晴らしかった!

いや、モブを含めて全員凄いのよ!

で、声といったら、神木隆之介の使い方だわな

シンジ君はついにアニメの呪縛から逃れて、声変わりしましたってのは、巧いなあ。

ただ、あまりにもあの演出が巧すぎて、今までの話がいらねーんじゃねーかなと感じちゃうのがちと問題だが

 

とまあ、このように少年が神話になって、大人になりました。

母親が小さい時に死んだり同い年の女の子とか、理想の女性とか、年上の女性とかにときめいたりしたり友人や父親と揉めに揉めたけども、気が付いたら、隣に女性が一人いて、その魅力に気が付きました……

という背伸びしない物語に着地したのは個人的には非常に良かった。

ただ、その結論に行くまでにどばーっといろいろいろいろ付属品がいっぱいつきすぎていて、映画としてはどうなのよ? って感じっすかね。

 

まあ、新劇版は全部ブルーレイで買ってるんで、再視聴でまた違った感想になるかも。

 

ちゅーわけで、エヴァファン以外は観んといてください!

 

以上!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、それにしても、乗らんといてくださいの真意とか、そもそもトウジの妹いらないだろ、とか、冬月先生の退場の仕方とか、キャラとか設定が多すぎて持て余してる感が酷いと思うよ、これ。

他は何とか目を瞑れるし、良い所が山ほどあるだけに、残念過ぎるなあ。