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悪魔に呼ばれる前に

メモ:なんか突然寒くなりそうで怖い

 

悪魔に呼ばれる前に 2018

 

監督:ティモ・ジャヤント

主演・チェルシー・イスラン

カリーナ・スワンディ

サモ・ラファエル

ペフィタ・ピアース

ハディジャ・シャハブ

 

ストーリー

チェルシーさんは、今日も今日とてバスの中で財布をすったりと、やさぐれ街道まっしぐら。

そんな彼女の父親が危篤だと報せが入った。

しぶしぶ病院に行くチェルシーさんを待っていたのは後妻とその子供たち

早速、美人後妻のカリーナさんとギスギスするチェルシーさん。

そのクッション役になろうとする義弟のラファエル君

ややカリーナ側の義妹のペフィタさん

さて、ペフィタさんからカリーナが父親の別荘に資産を探しに行くと聞いたチェルシーさん、今まさに死にゆく糞みたいな親父の事は置いといて、あそこは母親との思い出が詰まった場所であるなあ、とセンチメンタルな気分になり

なんだかわからん恐い影を目撃したけども

まあ、それは置いといて、別荘に向かうのでした。

果たして、中は埃まみれだったが母との思い出がいっぱいだった。

そんな折、カリーナ一行が

金目の物がなければ今夜にでも帰るわよ

と下衆い話をしながらやってくる。

そこには病院に来なかった末の義妹ハディジャちゃんもいた。

ところで、チェルシーさんは一つだけ気がかりなことがありました。

地下室の扉が釘付けにされた上に鍵がかけられ、お札がべたべた貼ってあったのです

 

感想:バレ無し

う、うん? と首を捻る変な映画

なんかね、ホラー映画なんすよ一応は

でも、なんかさ

怪談を喋ってる人が天然だと、段々恐いのが奇妙になって、最終的には変な話になっちゃうじゃない?

ああいう感じ

すっげぇベタな描写が続いたりして、ちょっと笑っちゃうんだよね。

今時、人が通り過ぎたら彫像の顔が恐ろしげになるなんて、一周まわって斬新ですよ!

じゃあ、ホラー映画初心者向けかって―と

時間が長すぎるんで途中で慣れちゃって、だれちゃうんじゃないかなと思う。

それでも悪霊に憑りつかれた時の役者陣のテンションの高さは好きかな。

 

以下、バレというか……まあ、一応ネタバレ

 

 

 

死霊のはらわた呪怨を合わせたろ!

という勢いは買いたい。

でも、なんつーかチグハグなんだよね~。

悪霊っていうか、呪術師の怨霊が正体なんですけど

人に憑りついて噛みついたり、引っかいたりはまあ地味だけど良しとして

突然呪術を使って

首を引き抜いたり

人をくるくる回したりすんのよ

うん、それ、最初からやろうw

 

それとね、父親に利用された呪術師って正体が判ってるだけに

見てる方はちっとも怖くないんだよね。

呪怨とか死霊のはらわたって

あの家がうちの町にあるかも!?

山に遊びに行ったら、あのコテージが、いやさ、あの地下室があるかも!?

っていうのが見ている人間の恐怖を煽るわけよ。

ついでに言うと、あの二作の悪霊や死霊は

今この瞬間に、皆さんの部屋のドアの外に立ってても違和感がないわけ。

だから怖いし、楽しいんだよね。

 

でもさ、今作の呪術師は出自がはっきりしてるし、狙いもはっきりしてるんで(まあ、一応巻き込まれて死ぬ関係者もいるんだが

見ている人間に全然関係ないんだよね。

 

視聴している人間に、わずかでも関係性を持たせられなければ、怖がらせるのは無理だと思うんだよなあ

吃驚はさせられるよ?

気持ち悪いなあ、とも思わせられる。

でも恐怖させるのは無理。

あの顔恐いなあってのは映画の恐怖じゃなくてメイクの恐怖だからね?

 

つーわけで、なんか、変

これもお国柄なのかな? ともやっとする映画です。

とはいえ、手作り感を重視した作風は嫌いじゃないのよね。

錯乱してペフィタさんがちらっと見る

羽を生やした羊頭の悪魔インドネシアってイスラム教圏じゃないの?)とか

地下室の扉の影からのぞく巨大な顔なんかどう見ても絵なんだけど、一応口が動くからCGかな?)とか

おまえらを怖がらせてやるぞ! っていう意気込みは感じるんだよね

でも、それが全て空回りしているような……。

 まあ、暇ならちょっと見て、この奇妙さを味わうのも一興……か?

 

 

 

たしかこの監督ってVHSネクストレベルの『SAFE HAVEN』でギャレス・エヴァンスと共同監督してるんだよな。

うん、これ短編だったら、勢いもあって名作になったんじゃないかな?

そんな感じ。

 

以上!