メモ:ついマスクを忘れてスーパーに行ってしまい、慌てて自宅にとってかえす。ううん、早いとこマスク無しの世になってほしい。
スローターハウス・ルールズ 2018
監督:クリスピアン・ミルズ
主演:フィン・コール
ストーリー
:名門寄宿舎学園スローターハウス(なんちゅう名前だ)に色々あって編入出来ることになったフィン君。
しかし、そこはわっかりやすい上級生は神的な所でございまして、参ったなぁなんて感じでございます。
謎めいたルームメイトの行動に、憧れの上級生女子、と学園ものの日常をポコポコ過ごしておりましたところ、敷地内にあるシェールガス採掘場にて異常事態が発生。
週末の人が割といなくなった学園は地獄と化した!
ちなみにサイモン・ペッグとニック・フロストの共演場面はめっちゃ少ないです。
感想:バレ無し
がっかりモンスター映画。
実のところ、現代を舞台にしたモンスター映画を限られた予算で成立させるのは難しいんだよね。
まず、舞台の選定が難しい。
この映画、そこは何とか成功している。
次にキャラクター。
この映画はここで、やや失敗をしている。
そして、モンスターの描写。
この映画はここで、大失敗している。
結果、マイナスが多く目立つ映画になっちゃってるわけです。
なんか、こう――学園ものとモンスターものを安易に合体させました感が透けて見えるというか、脚本の練り込みが足りないというか、サイモン・ペッグとニック・フロストがいるから客は見るだろ的な手抜きを感じるというか……。
以下ネタバレ感想
ええっと、、かつてここにモンスターが生息し、それをぶっ殺した場所だからスローターハウスと付けました、ていう学園の名前の由来からの、実は生き延びたモンスターが地下では大繁殖していた、っていう流れは大変良い。
でも、このモンスターの生態が全く判らないのは致命的ではないだろうか。
例えば、大体トドぐらいの大きさの肉食生物が大繁殖しているのに、餌をどうしていたのかの描写がほぼ無い。
昔行方不明になった生徒がいました、では済まないでしょう? 近隣の村丸ごと無くなっても足りないくらいの群れがいるんだぞ?
で、いままで上に出てこなかったのは、どうもシェールガスの所為で出れなかったっぽいんだけど、そうすっと生徒が行方不明になった件が説明がつかなくなり、ついでに言えば、学校の下から群れのいる場所まで行けちゃったりするのは、ダメでしょう? あの凶暴性を持ってたら、早々に学園に押し寄せるじゃん。
んで、エンディングの設定画を見ればわかるんだけど、このモンスター実は、上顎がぐわっと開いて相手を捕食するようなのよ。
本編中、その描写ゼロ。
いや、CG自体はよくできてんだよ?(一か所だけハンドパペット丸わかりの所があるんだけど、逆に微笑ましくてよかったりする)
でも、ほんとトドみたく移動してるだけで、攻撃も伸し掛かるだけなんだよね。
しかも、採掘現場の鉄製の仕切りをぶっ壊して襲ってきたのに、生徒にぼこられたら、頭がぐしゃぐしゃになって脳みそが出ちゃうって、どうなってんだよ?
いや、コメディタッチの学園ものとしてはそこそこ面白いよ。
でも、そこそこでさ、これは後のモンスターとの対決に向けての前振りなわけじゃない?
でも、肝心のモンスターがこれじゃあ、まっっったく意味がないわけよ。
だから、後半はみんな固まって動いてるだけなんだよな。
全然キャラが生かされてない。
あれだけ魅力的に見えた主人公とルームメイトも、テーブルトーク野郎とかミス連発坊やとかも、ただモンスターを倒すだけの道具みたいになってて、つまんねえんだよなあ。
一応、敵対する先輩との対決もあるけど、お約束すぎてねぇ……あそこで、先輩が突然モンスターとの対決のみ味方になるとか、そのくらいのサプライズが欲しいよね。
しかも最後はガスに引火させて倒すのは判るけども、今の今まで、そのシェールガス(多分メタン)が充満している場所を走り回ってるんだよね。
酸欠で死ぬんじゃねえの?
とまあ、文句ばかり出てきてしまうのはですね
この映画が面白くなる解決法が見ている人間にはすぐ浮かぶからなんですね。
これ、サイモン・ペッグとニック・フロストを主役にすればよかったんじゃねえの?
恋人が国外に行っちゃったへっぽこ教師と、兄貴がモンスターに食われたラリラリ活動家が、週末に生徒を守るために怪物と戦う!
ね、凄く面白そうでしょう?
これにすれば、最後に学園が木っ端みじんになるのにも本編と同じカタルシスがあってさ、本編と同じく二人とも色んなものから解放されるってオチになるのよ。
いや、二人がプロデューサーだから、出番控えめにしたのは判らないでもないし、モンスターと戦うのは十代っしょって感覚も判るんだけども、やっぱり二人が揃って出ちゃうと、オーラが半端ないのよ。
もう、次の瞬間に何かしでかすんじゃないか?
いや、何もせずにダラダラしてもOKだぞ!
って、もうこっちのボルテージが勝手にどんどん上がるんだよね。
そういう意味でも本編の二人の扱いのがっかり感が凄いのよ。もうちょっと巧いことできなかったのかってねぇ……。
まあ、イギリス社会に対する風刺とか皮肉とか、モンスター映画ならではの色んなテーマを絡ませちゃうぜっていう野心的な試みもなくはないんですが、どっちにしろ映画自体が後半失速しまくりでぶっちゃけどーでもよくなるのよね。
つーわけで、どうしようもなく暇ならば……って映画です。
以上!