メモ:何故人は寝る前に、無駄に元気になってしまうのか。特に仕事の前日に……。
ハッピー・デス・デイ 2U 2019
監督:クリストファー・B・ランドン
主演:ジェシカ・ローテ
以下、ストーリーでもややバレを含むので
前作を見て、まだ本作は観てないよって方は、とにかくショップに急げ!
お奨め!!
ストーリー
:前作、真犯人を倒しカーター君とゴールインしたツリー。
だが、カーター君の親友である
「よう! ビッチと寝たか!」ことライアン君がループに突入。
即座に異常に反応したツリーは、ループの原因に遂に出会う。
なんと、ライアン君が作った量子反応炉でした。
この装置、シシーことシーシュポスは*1時間をゆっくりさせるらしい。
ところが動かしてみたら、タイムループ発生装置でした!
お前の所為かーっ!
激怒するツリーだが、そこに前作で倒したはずのマスクの殺人鬼が出現!
秒で倒すも、なんと中身はライアン君。
「俺は並行世界から来た! あいつがループ装置を動かす前に殺すんだ! とんでもないことになるぞ!」
大混乱の中、装置が起動。
ツリーはカーター君のベッドで目が覚めた。
携帯の日付は9/18。自分の誕生日である。
カーター君「あー、いや、君、昨日の夜ベロンベロンだったから部屋に運んだんだ。あ、ほら、君の服は畳んどいたよ」
そんなカーター君は、なんと別の女とつきあっていた。
驚くツリー。
即座に行動に移るツリー。
カーター君とライアン軍団は結論を述べる。
「君、多分並行世界に来ちゃったんだよ」
感想:バレ無し
愛すべき無駄話。
作中でも言われてますが、今作は
バック・トゥ・ザ・フューチャー2です。
つまり、前作が好きな人がニヤニヤしながら見て
面白かったけど、まあ、作らなくても良かったかな? いや、俺は好きだけどね
という、こう、びみょ~な感想が出る作品です。
単品としては全然ダメ。
でも、続編、いやさ「おまけ」としては凄く秀逸。
もう完全にホラーは捨てて
笑いに全ブリしてます……中盤までは。
まさか、ハピデスで泣くとはねw
だから、私はこの映画好きだわ~www
以下色々とネタバレ感想
はいはい、もうホントね、感動するんだよねえwww
ツリーは母親を亡くしてるんだよね。で、多分それが遠因で、今のツリーが出来上がってるのかなあって、前作でうっすらと描かれるのよ。
ところが今作の並行世界は
母親が生きてるのよ。
そこでツリーは迷うわけだ
カーターと恋人になった世界に戻るか
この母親が生きている並行世界に残るか
いや、前作の感想でちらっと書きましたが、今作でカーター君が
「今の君は本当の君じゃないよ。だって、今までの積み重ねで君が出来上がってるんだろう?」て言うのね。
つまり、母親の死、前作の経験、それをひっくるめて今の君があるんだろう、と
ビッチのままで成長した君が、本当の君なんだよ、と
これね、元の世界では恋人だったってのを隠しているツリーに
カーター君がにこやかに言うんだよね。
これが、いいんだ。ホント、ずしんと来るんだよ。
で、事情を隠したツリーの質問に
母親が「愛を選ぶべきだと思う」ってアドバイスをするんだよ。
なんだ、このベタだけど完璧なSFドラマ脚本。
前作も含めてのツリーの頑張りを見てるこっちとしては
もう涙ドバドバですわ。
これほど主人公が成長したって実感できる脚本は無いですわ。
いや、ホント単品としてはダメのダメだし
前作に比べてコメディによりすぎてるから
装置の帰還アルゴリズムを調べる為に自殺しまくってループするのもなんだかなぁと思うのよ。(いや、その自殺の方法で笑わせに来るのは楽しいんだけども)
でも、こういう感動話やられてさ
しかも、この世界だと前作の真犯人であるルームメイトのロリが、今回は普通にツリーの友人なんだよ。
そりゃ助けずにはいられないわな?
で、「とにかく謝りたかった」っていうツリーの台詞に
ロリが微笑むシーンとか、スラッシャー映画のある意味での到達点と言いますか
殺人鬼に主人公が謝罪する、なんて夢のようなシーンが見れちゃあ、もう泣くしかねえだろ!
まあ、その分今回の真犯人はしょっぼいんだけど
それがまた、今作に合ってるんだわな。
(連続殺人鬼もちゃんと出てくるけど、前作以上に瞬殺されて笑える)
というわけで、前作が好きで堪らない人には絶対にお奨め!
絶対に観た方が良い。
特に前作で味のある、嫌味キャラだったダニエルが今作は凄まじいネタキャラに変身!
カーター君とつきあってるのは、ほうほうそうきたか、って程度なんだけど
なんだか凄まじい部屋の内装とか
学部長の気を逸らす為に、盲目の女性を異常なテンションで演じてみたり
トドメとばかりに、今回のオチも担当!
次はどうやら興行収入的にもう無いらしいけど
(ってか、やらんでもいいと思うけど)
主人公(冒頭十分くらい)は是非ダニエルにやってもらいたいですね!
で、まあ並行世界から来たライアン君ですが
それについては完全放置。
そこら辺が、この映画の単品としてダメさを加速させてるんだよなあ。
まあ、完結作でそこを回収する気満々だったんだろうけどもねえ。
ちょっと欲を出し過ぎちゃったかな。
*1:多分、シーシュポスの岩からきてると思う。あれですよ、岩を山の上まで持ち上げろって言われるけど、岩が下に転がっちゃうんで、永遠に岩を押し上げるってやつ